アブストラクト（36巻2号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 心房中隔欠損症を伴う左心室瘤に対する瘤切除, 左心室内血栓除去, 心房中隔欠損孔閉鎖の1治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | Beh Chor Khim, 田中啓之, 天野純, 坂本徹, 砂盛誠, 鈴木章夫 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 東京医科歯科大学胸部外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 36 |
| Number ： | 2 |
| Page ： | 247-251 |
| Year/Month ： | 1988 / 2 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 心房中隔欠損症(ASD)に左心室瘤を伴う患者に瘤切除, 左心室内血栓除去, ASD閉鎖術を同時に施行した本邦初の症例を報告する. ASDは左→右短絡率58%, 肺対体血流比は2.7であり, 主肺動脈圧は75/20mmHgで, 中等度肺高圧が存在した. 左前下行枝起始部に100%の閉塞があり, 広範囲前壁中隔心筋梗塞による左心室瘤を形成した. 左心室拡張終期圧は20mmHg, 心拍出係数2.0L/min/m2と左心機能低下を示し, 左心室内血栓も存在したため, 上記手術を施行し, 良好な結果が得られたので, 若干の文献的考察を加えて報告した. 心房中隔欠損症(ASD)は, 先天性心疾患のうちでも, 比較的無症状で経過するため, 高齢に至るまで発見されずに過ごすことが少なくなく, 後天的な心疾患を合併する可能性は十分考え得ることと思われる. 今回, われわれは, 64歳の左心室瘤を合併したASD症例に対し, 瘤切除術, 左心室内血栓除去, ASDパッチ閉鎖術を同時に施行し, 良好な結果を得たので, 若干の考察を加えて, 本邦における第1例目として報告する. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 心房中隔欠損症, 左心室瘤 |
