Title : |
臓器心房錯位症候群を伴った右胸心, 不完全型心内膜床欠損症, 単心房, 下大静脈欠損, 半奇静脈結合, 右大静脈左房還流の1治験例 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
中野雅道, 堀越茂樹, 宮沢総介, 古川仁, 水野朝敏, 新井達太 |
Authors(kana) : |
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Organization : |
東京慈恵会医科大学心臓外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
36 |
Number : |
2 |
Page : |
263-267 |
Year/Month : |
1988 / 2 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
臓器心房錯位症候群のうち多脾症では無脾症に比べ合併する心奇形は根治性の高い修復が可能なものが多いとされている. しかし体, 肺静脈系の還流異常が多いため開心術時の体外循環の維持や外科的修復に際して適切な処置が要求される. 最近, われわれは右胸心, 不完全型心内膜床欠損症, 単心房, 下大静脈欠損, 半奇静脈結合, 両側上大静脈, 右大静脈左房還流を伴った臓器心房錯位症候群の3歳女児に対してTeflonパッチによる中隔形成術と右上大静脈結紮術を行い良好な結果を得た. 体外循環は左上大静脈からの脱血のみで十分な流量が得られ右上大静脈と肝静脈はテープで遮断して心内操作が可能であった. 本症候群の診断及び外科治療について文献的考察を加えて報告した. 内臓と心房間の規則性が失われている臓器心房錯位症候群では静脈系の還流異常はじめ種々の心血管奇形を合併することが多い. 最近われわれは, 右胸心, 不完全型心内膜床欠損症(以下ECD), 単心房(SA), 下大静脈(IVC)欠損, 半奇静脈結合, 両側上大静脈(SVC), 右SVC左房還流を伴った多脾症候群の女児に対する開心術を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
臓器心房錯位症候群, 多脾症, 不完全型ECD, 体静脈還流異常, 上大静脈結紮術 |