アブストラクト(36巻3号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 血行再建を行って切除した浸潤型胸腺腫12例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 清水信義, 中野秀治, 長澤弘明, 安藤陽夫, 栗田啓, 寺本滋 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 岡山大学医学部第2外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 36 |
Number : | 3 |
Page : | 402-405 |
Year/Month : | 1988 / 3 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 過去23年間に78例の胸腺腫を経験したがそのうち切除したものは67例であった. 40例は浸潤型であり34例は被包型であった(不明4例). 浸潤型の予後は悪く5年生存率は48.9%であった. これら浸潤型のうち血行再建を行って腫瘍を摘出した症例が12例あった. 8例には術前から上大静脈症候群があった. 4例は血管形成のみであったが, 8例は人工血管による血行再建術を施行した. これらの症例のうち2年以上生存した症例は4例であり, 左腕頭静脈と上大静脈を再建した1例は5年3ヵ月の現在健在である. 早期死亡の1例を除き, 移植血管の閉塞したものは見られなかった. 胸腺腫は被包型のものでは予後は良好であるが, 被膜を破り周囲臓器に浸潤しているものの手術成績は必ずしも良好ではない. われわれは過去23年間に78例の胸腺腫を治療したがそのうち40例は浸潤型であった. これら浸潤型胸腺腫の中で血行再建をして摘除したものが12例あり, 今回はこれらの症例を中心に報告する. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 胸腺腫, 大静脈再建, 上大静脈症候群 |