アブストラクト（36巻4号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 二期的胸骨閉鎖の奏効した2症例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 小沢勝男, 杉村修一郎, 入山正, 服部良信, 渡辺浩次, 根木浩路 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 藤田学園保健衛生大学医学部胸部外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 36 |
| Number ： | 4 |
| Page ： | 532-536 |
| Year/Month ： | 1988 / 4 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 術周期心筋梗塞（PMI）のためIABP及び人工心肺による補助循環を施行した後, 一期的胸骨閉鎖の不可能と考えられたA-C bypass2症例で, 胸骨をspacerを用いて開大固定し, 皮膚創はGore-Tex心膜用シートで閉鎖した. 心機能の回復した術後第3及び第1病日に, 再開胸し胸骨を縫合閉鎖した. 感染の合併なく患者は順調に回復した. 不幸にして心機能が著しく低下した開心術症例で, 胸骨閉鎖により低血圧や不整脈が起こる場合は, 二期的胸骨閉鎖が安全, 且つ有効な手段となり得る. 開心術直後の重症例において, 胸骨縫合閉鎖に際し血圧下降, 不整脈の出現などで, 閉鎖をしばしば中断せざるを得ないことが時に経験される. これは拡張した不全心が胸骨閉鎖で圧迫されて起こるとされている1). 多くの場合は, カテコラミンの増量などで対処可能であるが, 長時間の体外循環や大動脈遮断となり, IABPに加えて補助循環などを要した症例では, 二期的に胸骨を閉鎖する方が安全である. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 二期的胸骨閉鎖, 補助循環, IABP, 術周期心筋梗塞, A-C bypass |
