アブストラクト(36巻4号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 成人SDL型両大血管右室起始症に対するRastelli型手術の1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 原陽一, 芦田泰之, 岡田稔, 黒田弘明, 荒木威, 森透
Authors(kana) :
Organization : 鳥取大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 36
Number : 4
Page : 569-573
Year/Month : 1988 / 4
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 本症としては, 高齢者に属する, 大動脈弁下兼肺動脈弁下心室中隔欠損, 肺動脈弁並びに肺動脈弁下狭窄を伴ったSDL型両大血管右室起始症と診断された, 31歳の男性に対して, Rastelli型手術を施行し, 良好な結果を得た. 手術は, 約40mm径のdoubly committed typeのVSDと, 大動脈弁口間にTeflon patchによるinternal conduitを作成し, 更に肺動脈及び右室流出路狭窄に対し, 右室切開部と肺動脈間にHancock弁付22mm人工血管によるexternal conduitの作成を行った. 術後経過は順調で, 術後5年の現在, 日常生活に支障なく元気に仕事を続けている. 両大血管右室起始症(Double Outlet Right Ventricle, DORV)は大動脈と肺動脈がともに右室より起始する, 極めてまれな先天性心疾患である. しかし, 近年, 診断技術の進歩とともに種々のtypeのDORVが報告されるようになり1)~4), その外科治療においても個々の病型に応じた手術術式5)~7)が考慮されるようになった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : SDL型両大血管右室起始症, Rastelli手術, doubly committed VSD
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