アブストラクト（36巻4号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 胸壁欠損による慢性期(術後14年)の動揺胸郭に対して胸壁再建術を施行した1治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 寺田泰二, 松延政一, 根本正, 室恒太郎, 呉俊雄, 清水慶彦* |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 総合病院健康保険滋賀病院呼吸器センター, *京都大学医用高分子センター実験外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 36 |
| Number ： | 4 |
| Page ： | 574-577 |
| Year/Month ： | 1988 / 4 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 14年前, 胸郭成形術の際, 骨膜まで切除されたため, 術後動揺胸郭を来し, 労作時呼吸困難を主訴としていた74歳男性に対し, Marlex mesh（heavy woven polyethylene monofilament）を用い胸壁再建術を行った. 術後, 動揺胸郭は消失し, 肺機能, 特にPEFRに著しい改善を認め, このことから気道内分泌物喀出が容易になり, 呼吸困難も軽減した. 動揺胸郭がある場合, 慢性期の胸壁欠損であっても胸壁再建は, 有意義である. 最近われわれは, 胸郭成形術の際に骨膜を切除され, その後胸壁欠損による動揺胸郭のため気道内分泌物喀出困難による呼吸困難が持続していた症例に対して, 胸壁再建術を行い良好な結果を得たので報告する. 症例 症例：74歳男性（図1）. 身長160cm, 体重44kg 主訴：H-J IV°の呼吸困難, 咳嗽, 喀痰 家族歴：特記すべきことなし 既往歴：1957年胃潰瘍により胃亜全摘術（Billroth I法による再建）を受けた. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 動揺胸郭, 胸壁欠損, 胸郭成形術, 胸壁再建術, Marlex mesh |
