アブストラクト（36巻6号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 真性僧帽弁瘤の2治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 羽生田正行, 森本雅己, 大橋昌彦, 野原秀公, 岨手善久, 飯田太 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 信州大学医学部第2外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 36 |
| Number ： | 6 |
| Page ： | 986-991 |
| Year/Month ： | 1988 / 6 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 感染性心内膜炎や大動脈炎症候群など特異的な炎症の既往を認めない, 真性僧帽弁瘤を2例経験した. 症例1は, 労作時の息切れを主訴として来院した53歳の男性である. 心血管造影, 心超音波検査にて, 僧帽弁前尖の弁瘤及び大動脈弁逆流と診断されたため, 二弁置換術を施行した. 症例2は, 構音障害などの神経症状を繰り返し認めた34歳の男性で, 心断層エコー, 心血管造影所見より, 左房粘液腫が疑われた. このため手術を行ったところ, 内部に血栓を認める僧帽弁前尖の弁瘤と判明した. これらの症例では感染性心内膜炎や大動脈炎症候群などの既往はなかったが, 摘出した弁にリウマチ様変化が認められたことから, リウマチ性の弁の変形, 脆弱化が弁瘤形成の原因になったと考えられた. 本邦における僧帽弁瘤の報告例は, これまでに12例と比較的少ない. またこれらの大部分は感染性心内膜炎に合併して弁瘤の発生をみており, 組織学的には, Saphirら1)の述べている仮性僧帽弁瘤が多い. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 真性僧帽弁瘤, リウマチ性, 脳塞栓 |
