アブストラクト(36巻6号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 気管平滑筋腫の1治験例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 輿石義彦, 雨宮隆太, 滝沢延彦, 沖津宏, 内藤淳, 田近栄四郎 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 東京医科大学外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 36 |
Number : | 6 |
Page : | 1003-1007 |
Year/Month : | 1988 / 6 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 下部気管原発の平滑筋腫を切除, 治癒せしめたので報告する. 症例は67歳男性, 1984年11月胸部X線写真にて気管狭窄を発見された. 胸部CTで縦隔内気管膜様部から気管内腔及び後方に突出増生する腫瘍を認め, 気管支鏡下生検にて粘膜下に増殖する平滑筋腫と診断した. 食道透視・食道内視鏡で腫瘍に一致する部位に粘膜下の隆起性病変を認めたが, 生検で食道筋層には腫瘍病変を認めなかった. 以上の検査より, 気管原発の平滑筋腫と診断, 右後方開胸にて手術を施行した. 腫瘍と食道は容易に剥離し得, 気管粘膜も損傷することなく摘出可能であった. 気管平滑筋腫の治療に当たっては, 正確な術前診断と発生部位に応じた適切な手術法の選択が重要である. 縦隔内の本疾患に対してはCTなどにより気管外への進展の有無を確認し, 気管後方への発育を認めるものでは, 右開胸による後方からのアプローチが適していると考えられた. 気管原発の腫瘍はまれな疾患であり, なかでも平滑筋腫は極めてまれな疾患である. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 気管腫瘍, 平滑筋腫 |