アブストラクト(36巻6号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : A-Cバイパス術を施行したSLEの1例
Subtitle : 症例
Authors : 山口明満, 北村信夫, 入江利明, 大滝正己, 美濃地忠彦, 田村栄稔
Authors(kana) :
Organization : 国立大阪病院心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 36
Number : 6
Page : 1008-1011
Year/Month : 1988 / 6
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 16年間SLEのためステロイド剤投与を受けていた45歳女性のLMT病変に対して, 静脈グラフトを用いseg. 8及びseg. 14にA-Cバイパス術を施行した. 術中測定したグラフト流量は良好で, 術直後は順調に経過したが, 術後3週間目ごろにグラフトの閉塞によると思われる狭心痛が出現し, 術後2ヵ月目のグラフト造影ではグラフトは閉塞していた. 本例は使用した静脈グラフトに問題があると思われ, またSLEの冠動脈病変にACバイパス術を施行した報告も少なく, 本例におけるステロイドの関与, 外科治療の問題点などにつき報告する. 全身性エリテマトーデス(SLE)における心血管病変は古くから知られているが, 狭心症や心筋梗塞など冠動脈病変の報告も最近増加傾向にある. しかしSLEを伴った虚血性心疾患に対してACバイパス術を施行した報告は少ない. 今回われわれは, SLEを合併した45歳女性の左主幹部狭窄(LMT)に対してACバイパス術を施行した1例を経験したので, 若干の文献的考察を加え報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : SLE, LMT病変, ACバイパス術, ステロイド治療
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