| Title ： |
内膜完全断裂・重積を来したDeBakey I型急性大動脈解離緊急手術の1例 |
| Subtitle ： |
症例 |
| Authors ： |
北山仁士, 松野修一, 山田知行, 上田正生, 皐弘志, 安藤史隆 |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
静岡県立総合病院心臓血管外科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
36 |
| Number ： |
6 |
| Page ： |
1017-1020 |
| Year/Month ： |
1988 / 6 |
| Article ： |
報告 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
大動脈弁閉鎖不全・四肢の知覚運動麻痺を合併したDeBakey I型急性大動脈解離症例に緊急手術を行い救命した. 本例の特徴は, 上行大動脈内膜がバルサルバ洞から約3cm末梢側で輪状に完全断裂しており, 末梢側内膜フラップが腕頭動脈分岐部で翻転して大動脈弓内への重積を呈していたことである. このため, 右側脳分離体外循環を追加し, 大動脈弓部遮断下に重積した内膜を引き出した. 上行大動脈中枢側の外膜が脆弱であったため, 末梢側に血管内リングを挿入固定した後, フエルト補強を加えた端々吻合で上行大動脈を再建した. 内膜完全断裂・重積を来した大動脈解離の症例報告は極めて少ないので, 特異な病態を示した1治験例を報告する. 大動脈解離(AD)のentryを形成する大動脈内膜の裂傷は, 大部分上行大動脈近位部に, 大動脈の走行に横行して生じて拡大していく. しかしentryが完全な輪状断裂となり, 内膜フラップが中枢側・末梢側に分離断裂することはまれである. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
急性大動脈解離, 急性解離性大動脈瘤, 内膜完全断裂, 内膜重積, 血管内リング |
