| Title ： |
Annuloaortic ectasiaを伴った弓部大動脈瘤に対し上行, 弓部大動脈置換, 大動脈弁置換を行った1例 |
| Subtitle ： |
症例 |
| Authors ： |
村上泰治, 三角俊毅, 泉本浩史, 妹尾嘉昌, 寺本滋, 川上俊爾* |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
岡山大学医学部第2外科, *岡山赤十字病院心臓外科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
36 |
| Number ： |
7 |
| Page ： |
1149-1155 |
| Year/Month ： |
1988 / 7 |
| Article ： |
報告 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
Annuloaortic ectasiaを伴った弓部大動脈瘤に対し上行, 弓部大動脈置換, 大動脈弁置換を行った症例を経験したので報告する. 患者は68歳, 男性. 大動脈造影にてIII度の大動脈弁逆流と上行から弓部にかけて大動脈瘤がみられた. 手術は低体温, 脳分離体外循環を用いてバルサルバ洞直上から左鎖骨下動脈分岐の中枢まで人工血管にて置換した. 腕頭動脈と左頸動脈は大動脈壁とともに島状に切り取り, グラフトに吻合した. 大動脈弁置換を行い, グラフトは動脈瘤壁で覆った. 脳神経症状はみられず術後経過は良好であった. 動脈瘤の成因は梅毒反応陽性と病理学的所見から梅毒性を疑わしめた. この症例を呈示し, 手術手技, 補助手段について考察を加えた. 1957年DeBakey1)が初めて弓部大動脈瘤の置換に成功して以来弓部大動脈瘤に対する外科治療の成績は近年次第に向上しつつある. 中枢神経系, 心筋の保護を中心とした補助手段の進歩, 低体温法の普及, 手術方法の改良, 新しい人工血管の開発, 血小板など成分輸血の進歩が手術成績の向上に関与している. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
Annuloaortic ectasia, 弓部大動脈瘤, 脳分離体外循環 |
