アブストラクト(36巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肋骨に発生したMonostotic fibrous dysplasia
Subtitle : 症例
Authors : 田村康一, 池修, 五十部潤, 和田洋巳, 人見滋樹, 清水慶彦*
Authors(kana) :
Organization : 京都大学結核胸部疾患研究所胸部外科, *京都大学医用高分子研究センター実験外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 36
Number : 7
Page : 1161-1168
Year/Month : 1988 / 7
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : Fibrous dysplasiaは骨が破壊吸収され線維組織におき変わった病態をいい, 原因不明の疾患である. Albright症候群における全身疾患の一部分症としての骨病変, あるいはPolyostotic fibrous dysplasiaやMonostotic fibrous dysplasiaとして骨病変を有するものがみられる. 肋骨はFibrous dysplasiaの好発部位とされているが, 本邦での文献報告例, 特に胸部外科領域での報告は少なく, 自験8例を含めて35例である. 男性25例に対し女性10例. 発見高年齢は14歳から71歳, 平均34歳である. 発見動機として, 記載のある19例中, 疼痛を認めたもの9例, 腫瘤として発見されたもの3例, 検診時に胸部異常陰影として発見されたもの7例となっている. 罹患肋骨は, 2本以上のpolyostoticなもの5例, monostoticなもの27例(右10例, 左17例), 記載なし3例である. 本疾患に対する治療方針は, 肋骨以外の場所で掻爬・骨移植を行った例で再発を認めているため, 肋骨では罹患部をen blocに摘出することが原則である. 予後に関しては, 悪性化したとの報告例もあり, 長期間の観察が必要である.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : Fibrous dysplasia, Albright症候群, monostotic, polyostotic, 肋骨
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