アブストラクト(36巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 急性化膿性心膜炎の3症例
Subtitle : 症例
Authors : 福田茂, 森下靖雄, 石崎直樹, 橋口雅彦, 下川新二, 平明
Authors(kana) :
Organization : 鹿児島大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 36
Number : 7
Page : 1175-1179
Year/Month : 1988 / 7
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 急性化膿性心膜炎から収縮性心膜炎に移行した3症例に, 心膜切除術を行った. 1例は原因不明で, 2例は下肢の化膿巣が原因と考えられ, 心嚢液から黄色ブドウ球菌が検出された. 上行大動脈壁に膿瘍を形成し, 出血のコントロールができずに失った症例以外は順調な経過で退院した. 抗生物質の発達した今日, 本症をみることは極めてまれであるが, 収縮性心膜炎に移行するものもあり経過には注意を要する. 炎症が大血管や心筋へ浸潤していることもあり, 手術時に十分な注意が必要である. 化膿性心膜炎は, 抗生物質の発達した今日, まれな疾患になっている. 最近, 著者らは急性化膿性心膜炎より収縮性心膜炎に移行した3手術例を経験したので報告する. 「症例」症例1 18歳の男子で, 発熱及び労作時呼吸困難を主訴として来院した. 既往歴, 家族歴に特記事項はない. 昭和56年7月, 右大腿部の疔を切開排膿したが, その後, 発熱・呼吸困難・動悸が出現し, 8月に某医に入院した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 急性化膿性心膜炎, 収縮性心膜炎, 心膜切除術
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