アブストラクト（36巻8号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 限局被包型(病期1期)胸腺腫の術後再発 |
|---|---|
| Subtitle ： | 原著 |
| Authors ： | 吉竹毅, 古瀬彰*, 進藤剛毅*, 中島淳* |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 埼玉医科大学総合医療センター第1外科, *東京大学医学部胸部外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 36 |
| Number ： | 8 |
| Page ： | 1326-1332 |
| Year/Month ： | 1988 / 8 |
| Article ： | 原著 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 限局被包型胸腺腫病期1期症例の腫瘍切除は容易でかつ切除後の予後は極めてよいが, まれに再発を来すことがある. 1954年より1980年, 27年間に切除した病期1期の胸腺腫32例の術後再発について検討した. 腫瘍切除32例のうち, 再発例は4例で再発率は12.5%であった. 手術方法と再発の関連では腫瘍単純全切除9例中2例, 腫瘍全切除+胸腺部分切除12例中2例の再発をみたが, 腫瘍全切除+胸腺完全切除11例には再発を認めなかった. 初発腫瘍切除後の放射線及び化学療法は再発以後を除き行っていない. 腫瘍の組織型と再発の関連では再発は上皮細胞優位型には認められず, リンパ球優位型及び混合型の症例に認められた. 再発形式は局所再発のみ3例, 局所再発に胸膜播種を伴った症例1例であった. 再発症例への治療は1例が腫瘍及び残存胸腺切除, 他の3例は保存療法を行った. 再発例のうち2例を他病因で失ったが, 他の2例は再発後5年, 7年健在である. 以上の結果より, 病期1期胸腺腫の腫瘍切除は胸腺完全切除を行うことにより腫瘍再発の可能性を低減することが示唆された. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 限局被包型胸腺腫, 病期1期胸腺腫, 術後再発, 胸腺切除, 胸腺腫切除 |
