アブストラクト（36巻8号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 心膜血腫と大動脈弁閉鎖不全を伴った上行大動脈穿孔の1治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 小藤田敬介, 福島鼎, 木村壮介, 堀見博之, 長谷川嗣夫 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 自治医科大学胸部外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 36 |
| Number ： | 8 |
| Page ： | 1413-1416 |
| Year/Month ： | 1988 / 8 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 上行大動脈穿孔によって, 心タンポナーデを生じ, その上, 大動脈弁閉鎖不全(以下ARと略す)を合併した極めてまれな症例を経験した. 症例は73歳男性. 胸内苦悶感を主訴として入院, 入院時ショック状態であった. 臨床症状と超音波検査から, 解離性大動脈瘤を疑って緊急手術を行った. 体外循環後, 心停止下に大動脈を横切開, 肺動脈を縦切開し, 大動脈内から肺動脈内に針を通して, 交連部を固定するようにしながら穿孔部位を縫合閉鎖した. 退院後1ヵ月目ごろからARが増悪したため, 3ヵ月後に, 残存するARに対して大動脈弁置換術を行い良好な結果を得た. 心膜血腫とARを伴った上行大動脈穿孔の1例を経験し, 緊急手術として穿孔部の閉鎖と大動脈弁交連部の固定を行い, 3ヵ月後に残存するARに対して大動脈弁置換術を行ない良好な結果を得たので, 若干の考察を加えて報告する. 「症例」症例：73歳男子 主訴：胸内苦悶感 家族歴：特記すべきことなし 既往歴：昭和59年高血圧の治療を受けたことがある. 昭和60年より前立腺肥大にて治療中. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 上行大動脈穿孔, 心タンポナーデ, AR |
