アブストラクト（36巻9号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 肺切除術後膿胸, 気管支瘻の治療 |
|---|---|
| Subtitle ： | 原著 |
| Authors ： | 齊藤幸人, 田中一穂, 梅本真三夫, 大本一夫, 藤尾彰, 増田與, 野々山明, 香川輝正 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 関西医科大学胸部外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 36 |
| Number ： | 9 |
| Page ： | 1972-1977 |
| Year/Month ： | 1988 / 9 |
| Article ： | 原著 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 過去16年間に21例の肺切除術後膿胸, 気管支瘻を経験し, それらの発生様態並びに治療成績について検討した. 良性疾患肺切除群では, 原疾患が感染性疾患であるため, 膿胸, 気管支瘻の発生原因として術中汚染が一次的要因となるが, 悪性疾患肺切除群の場合は, 腫瘍細胞の気管支断端遺残あるいは局所再発及び免疫抑制的治療などが死腔感染や瘻形成の先行因子になるものと考えられる. 治療成績は, 良性疾患肺切除群では良好であるが, 悪性疾患肺切除群では極めて不良でその死因の多くは癌死であった. しかし, 治癒切除例や, 非治癒切除例でも遺残癌のコントロール可能な症例に対しては保存的治療のみならず膿胸腔縮小を目的とした胸成術に加えて筋肉弁充填術, 経縦隔的主気管支遮断, 大網充填法などの積極的な外科治療を行うことによって良好な治療成績が期待できる. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 肺切除術後膿胸, 気管支瘻 |
