アブストラクト（36巻9号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 後天性弁膜症を合併したWPW症候群に対する同時手術 |
|---|---|
| Subtitle ： | 原著 |
| Authors ： | 三崎拓郎, 向井恵一, 松永康弘, 品川誠, 坪田誠, 笠原善郎, 渡辺剛, 岩喬 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 金沢大学医学部第1外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 36 |
| Number ： | 9 |
| Page ： | 2044-2047 |
| Year/Month ： | 1988 / 9 |
| Article ： | 原著 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 1987年2月までに金沢大学第1外科で284例のWPW症候群に副刺激伝導路切断術を施行した. その内の9例は後天性弁膜症を合併しており, 弁膜症に対しても同時手術を行った. 年齢は平均49歳で, 右心型2例, 左心型7例でいずれも顕在性であった. 頻拍として全例で心房細動を認め, その他8例で回帰性頻拍, 7例で心房粗動を認めた. 弁膜症は僧帽弁疾患4例, 大動脈弁疾患2例, 三尖弁疾患1例, 連合弁膜疾患2例であった. 非発作時のNYHA分類はII度3例, III度3例, IV度3例であったが, 頻拍時には症状の悪化を来した. 副刺激伝導路切断術は従来用いてきた心内膜アプローチである. 弁手術として3例に僧帽弁交連切開, 2例に僧帽弁置換, 2例に大動脈弁置換, 1例に大動脈弁置換＋僧帽弁交連切1例に三尖弁輪形成を行った. 1例で冷凍凝固による再手術を要したが, 全例で術後頻拍より開放され, 血行動態の著明な改善が得られた. 従って, 薬物療法が困難とされる弁膜症合併症例には, 積極的同時手術が適応となるものと考えられる. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | WPW症候群, 後天性弁膜症, 副刺激伝導路切断術, 同時手術 |
