アブストラクト(36巻9号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 血友病Aを伴う大動脈弁閉鎖不全症に対する弁置換術-本邦初治験例の報告- |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 萩原洋司, 北村惣一郎, 大山朝賢, 河内寛治, 森田隆一, 阪井利幸* |
Authors(kana) : | |
Organization : | 奈良県立医科大学第3外科, *奈良県立医科大学小児科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 36 |
Number : | 9 |
Page : | 2112-2116 |
Year/Month : | 1988 / 9 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 血友病A患者の開心術報告例は極めて少ない. 今回われわれは50歳男性で血友病Aを伴った大動脈弁閉鎖不全症に, 術後の抗凝固療法の問題点も考慮し, Carpentier-Edwards生体弁を用い大動脈弁置換術を施行した. 血友病Aに対する開心術報告としては本邦初と思われる. 術前検査で第VIII因子活性が15%に認められたため, 1-deamino-8-D-arginine vasopressin(DDAVP)使用下に心臓カテーテル検査を施行し, 大動脈弁置換術ではVIII因子濃縮製剤とDDAVPを併用し施行した. 術後, 抗凝固療法は行わず, ジピリダモールの内服のみで, 良好に経過しているので術中の管理を中心に報告した. 伴性劣性遺伝の血液凝固VIII因子欠乏疾患である血友病Aの患者数は, 本邦において, 約2,200人と言われているが, VIII因子の補充療法の進歩に伴い, これらの患者に対する外科手術も多く経験されるようになった. しかし, 本邦において心臓外科領域での報告は, 動脈管開存症の1例しか見当らない1). |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 血友病A, 大動脈弁置換術, DDAVP, VIII因子 |