アブストラクト(36巻9号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 嚢胞様変性と石灰化を伴った縦隔平滑筋腫の1例-本邦報告7例の検討- |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 丹羽宏, 近藤薫, 関口一雄 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 聖隷三方原病院呼吸器外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 36 |
Number : | 9 |
Page : | 2136-2139 |
Year/Month : | 1988 / 9 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 縦隔平滑筋腫は極めてまれな疾患であるが, 今回われわれは嚢胞様変性と石灰化を伴った本症の1例を経験した. これまで嚢胞様変性や石灰化を伴ったとする報告例はなく非常に興味深いので本邦報告6例とともに呈示した. 症例は67歳女性で検診にて胸部異常影を指摘され, CTにてlow density areaと石灰化を認めた. 自験例を含めた7例の集計では中年女性に多く, 大半の6例が右後縦隔発生であった. 組織学的に嚢胞様変性, 石灰化を認めたのは自験例のみであったが, 硝子様変性, 脂肪変性, 中心壊死などの変化を7例中4例にみた. これら変化は同じ平滑筋発生の子宮筋腫でみられる続発性変化と同様で, 本症でも循環障害を原因として種々の続発性変化が起こりうることが示唆された. 縦隔平滑筋腫は極めてまれな疾患で報告例が少なくその臨床的特徴, 発育経過, CT像も含めたX線所見についてはまだよく知られていないのが現状である. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 縦隔平滑筋腫, 嚢胞, 石灰化, CT所見 |