アブストラクト(36巻9号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | Spontaneous cervico-mediastinal hematomaの1治験例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 堀尾裕俊, 福田幹久, 中村広繁, 若原秀雄, 荒木威, 森透 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 鳥取大学医学部第2外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 36 |
Number : | 9 |
Page : | 2145-2151 |
Year/Month : | 1988 / 9 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 突然発症したspontaneous cervico-mediastinal hematomaと考えられる1例を経験し, これを救命した. 症例は53歳の男性. 就寝中, 突然頸部から右胸部にかけての疼痛が出現し, 頸部腫脹と呼吸困難が急速に進展した. 受診時, ほとんど呼吸停止の状態にあったが, 気道確保と各種の対症療法を開始して窮地を脱した. その後の精査から, 頸部から縦隔にかけての血腫と診断され, その原因を縦隔腫瘍と推察した. 入院中再度の出血も来したため, 摘出術に踏み切った. しかし, 摘出標本には腫瘍成分は全く認められず, 血腫及び陳旧性肉芽腫組織と判明し, 上記診断に至った. 本症は極めてまれな疾患であり, 術前の確定診断は困難とされる. 内外の報告例22例を併せて検討し, その発症機序, 出血部位及び治療方針について考察を加えた. 縦隔血腫は, 頸部・胸部の手術, 内視鏡検査, 外傷などの合併症として, 胸部大動脈とその主要分枝の動脈瘤の破裂の結果起こることが多い. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | spontaneous cervico-mediastinal hematoma, aberrant retro-esophageal artery, 高血圧, 動脈硬化症, 胸腔内圧変動 |