アブストラクト（36巻10号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | ITP合併例でのA-Cバイパス術及び冠動静脈瘻結紮術の経験－免疫グロブリン大量投与法の検討－ |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 飯田浩司, 北村信夫, 山口明満, 福島靖典, 大滝正巳, 美濃地忠彦 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 国立大阪病院心臓血管外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 36 |
| Number ： | 10 |
| Page ： | 2296-2300 |
| Year/Month ： | 1988 / 10 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 特発性血小板減少性紫斑病（以下ITP）はまれな疾患でありその治療には従来ステロイド, 免疫抑制剤, 摘脾が有効とされてきたが, その副作用, 大きな侵襲は避けられない. われわれはITP, 糖尿病を合併した冠動静脈瘻, 労作性狭心症の患者に対しステロイドを用いず免疫グロブリン大量投与下にA-Cバイパス術, 冠動静脈瘻結紮術を施行した. 免疫グロブリン大量投与と濃厚血小板液800mlの輸注で血小板数は増加し, 術中及び術直後の出血はITP非合併例と同等で赤血球成分の輸血は必要としなかった. 調べ得た限りITP合併例への開心術は過去に4例の報告をみるのみであり, その全例にステロイドが投与されている. 免疫グロブリンの大量投与は, 侵襲はなく, 重篤な副作用の報告もなくITP合併例手術時の出血傾向の抑制に有用である. ITP, 糖尿病を合併した冠動静脈瘻, 労作性狭心症の患者に対し, 免疫グロブリンの大量投与で出血傾向を抑制しA-Cバイパス術, 冠動静脈瘻結紮術を施行したので若干の文献的考察を加え報告する. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 冠動静脈瘻, 特発性血小板減少性紫斑病, 免疫グロブリン大量投与, A-Cバイパス術, 冠動静脈瘻結紮術 |
