アブストラクト(36巻10号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 縦隔腫瘍陰影を呈した肋骨原発軟骨肉腫の1手術例
Subtitle : 症例
Authors : 尾関雄一, 尾形利郎, 脇坂愛次郎*
Authors(kana) :
Organization : 防衛医科大学校第2外科, *陸上自衛隊福岡地区病院外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 36
Number : 10
Page : 2315-2318
Year/Month : 1988 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 後縦隔腫瘍様陰影を呈した肋骨発生の軟骨肉腫の1例を経験した. 腫瘍は右脚9肋骨後部から胸腔内へ発育し, 線維性被膜を有し, 肋骨の浸潤破壊を認めず, 石灰化も認めなかった. 本邦では, 肋骨発生の軟骨肉腫はまれであり, 胸腔内に発育し, 浸潤性の発育を示さず, 石灰化も認めない症例はこれまでに報告がない. 軟骨肉腫に対しては, 外科療法のみが有効な治療手段であり, 適切な治療により予後が期待できる. 本邦報告例について文献的考察を加え報告した. 肋骨原発の軟骨肉腫はかなりまれな疾患であり, そのほとんどは肋骨の浸潤破壊を認め, 体表からの触知が可能である. われわれは胸部X線写真で偶然発見され, 肋骨への浸潤を認めず, 縦隔腫瘍の診断で切除した肋骨原発の軟骨肉腫の1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する. 症例 症例:51歳, 男性, 自衛官 主訴:胸部異常陰影 家族歴:特記すべきことなし 既往歴:昭和40年, 虫垂切除術を受ける. 昭和56年, 尿管結石. 胸部打撲歴はない.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 軟骨肉腫, 胸壁, 肋骨, 縦隔腫瘍
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