アブストラクト(36巻11号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 僧帽弁閉鎖不全症を合併した心室中隔欠損症IV型の1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 片山芳彦, 新保秀人, 岡部学, 矢田公, 湯浅浩, 草川實
Authors(kana) :
Organization : 三重大学医学部胸部外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 36
Number : 11
Page : 2473-2477
Year/Month : 1988 / 11
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 心室中隔欠損症に僧帽弁閉鎖不全を合併するのは比較的稀とされており心室中隔欠損症IV型に僧帽弁閉鎖不全を合併した例は報告を見ない. 心室中隔欠損症に僧帽弁閉鎖不全を伴った場合は肺高血圧症を合併し乳児期早期より重篤な心不全を合併しやすいため僧帽弁の完全な修復が望まれる. われわれは心室中隔欠損症IV型に僧帽弁閉鎖不全を伴った1例に対し心エコー図検査を施行し腱索の延長の程度を評価した. 手術時には腱索短縮術を行った上で両交連に弁輪縫縮術を加え, 心室中隔欠損症は経右心房的にパッチにて閉鎖した. 術後は心エコー図検査上LVDdとLADの改善, 胸部単純写真上CTRの縮小を認めており術後経過は良好であった. 僧帽弁に対する手術手技の決定上心エコー図が非常に有効であった. 心室中隔欠損症(以下VSD)に僧帽弁閉鎖不全(以下MR)を合併する症例は比較的まれとされており, その頻度は1.4~4.0%といわれている1)~6).
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 心室中隔欠損症, 僧帽弁閉鎖不全症
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