アブストラクト（36巻11号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 僧帽弁閉鎖, 共通心房を伴った右室型単心室症に対するFontan型手術 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 関雅博, 木谷正樹, 遠藤将光, 佐藤日出夫, 小林弘明, 能登佐 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 石川県立中央病院心臓血管外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 36 |
| Number ： | 11 |
| Page ： | 2478-2483 |
| Year/Month ： | 1988 / 11 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 右胸心, 共通心房, 右側房室弁（僧帽弁）閉鎖, 右室型単心室, 肺動脈弁下狭窄, 動脈管開存を伴った10歳, 女児に対し, 心房内血流路作製（心房中隔作製）及び, 右心房－肺動脈直接吻合術を施行した. 術前肺動脈圧は16/8（平均11）mmHgであった. 手術時, 房室弁は完全に右心房側に存在し, 左心房内には房室弁は認められず, 痕跡も存在しなかった. ダクロンパッチにて左心房から房室弁へ血液が流れ込むように心房中隔を作製した. 肺動脈幹は弁直上で切断し, 大動脈の後方を回して右房上背面と直接吻合した. 術後左乳糜胸が発生したが, 右心不全症状は見られず, 中心静脈圧20mmHg以下にても循環動態は安定していた. 術後肺動脈圧は16/13（平均14）mmHgであり, 動脈血酸素飽和度は93.3%と良好な値を示した. 本症例は術前肺動脈の発育も良好でありFontan型手術の良い適応例であったと考えられた. 近年Fontan型手術の適応が拡大され, 三尖弁閉鎖症のみならず単心室等に対しても施行されるようになり, その成績も向上している. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 右室型単心室, 僧帽弁閉鎖, 共通心房, Fontan型手術, 心房中隔作製 |
