アブストラクト(36巻11号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肺小細胞癌術後13年目に発生した胸壁腫瘍の1例
Subtitle : 症例
Authors : 井上恒一, 高場利博, 渡辺俊明, 石井淳一, 安斎徹男*
Authors(kana) :
Organization : 昭和大学医学部外科, *群馬大学第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 36
Number : 11
Page : 2484-2488
Year/Month : 1988 / 11
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 肺小細胞癌で右肺全摘術を受けたが13年後に右胸壁腫瘍が発生したため, これを切除したところ肺小細胞癌の転移性再発との組織診断であった. しかし13年前の肺小細胞癌intermediate type with tubulesとは病理組織学的に性状を異にしていた. 化学療法による組織の修飾は再発かどうかの組織学的診断を難しくするものである. 近年の化学療法の発達は肺小細胞癌の治療成績を著しく向上させた. intermediate typeの肺小細胞癌は長期生存例が報告されるようになったが, 化学療法の進歩と共に長期になればなるほど組織像の変化は多様である. 肺小細胞癌は原発性肺癌の中で最も悪性とされてきた. 急速な発育を示し早期から遠隔転移を来すため予後は極めて不良である. しかしここ数年間の小細胞癌に対する治療法の進歩には目ざましいものがある. その最大の理由は癌化学療法の発達であり, 多剤併用化学療法による完全寛解や長期生存例が見られるようになってきた1).
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 肺小細胞癌, intermediate type, 病理組織, 長期生存
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