| Title ： |
大動脈弁閉鎖不全を合併した上行大動脈瘤に対するComposite graftを用いた治療成績の検討 |
| Subtitle ： |
原著 |
| Authors ： |
熊丸裕也, 川田光三, 相馬康宏, 四津良平, 三角隆彦, 蜂谷貴, 井上正, 高野信篤*, 西川邦**, 木曽一誠*** |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
慶応義塾大学医学部外科, *国立東京第2病院外科, **足利赤十字病院外科, ***済生会宇都宮病院外科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
36 |
| Number ： |
12 |
| Page ： |
2555-2560 |
| Year/Month ： |
1988 / 12 |
| Article ： |
原著 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
Composite Graftを用いた大動脈弁閉鎖不全を伴う上行大動脈瘤の外科治療成績を検討した. 対象は解離性大動脈瘤15例を含む30例で, 22例にMarfan症候群の合併を認めた. 手術成績では, 冠動脈口に異常の認められた3例に低拍出量症候群による直接死亡を, 遠隔期には, 脳障害と敗血症による入院死亡各1例の他, 突然死1例, 残存及び新生の下行大動脈瘤破裂2例, 再手術時の低拍出量症候群1例の死亡を認めた. 手術生存例においては, 術前に比し心胸郭比や左室径の有意な縮小（p＜0.01）が認められ, NYHA分類でも術前平均2.4から術後1.3へと良好な心機能の回復が得られた. 累積生存率は, 1年80%, 3年67%, 5年61%, 7年61%を示したが, 大動脈弁閉鎖不全に対する単独弁置換群73例のそれに比べ有意に低かった（p＜0.005）. Composite graftを用いた手術法の導入により本症の手術成績にも改善が認められたが, 元来本症が大動脈壁の組織学的特異性を伴うことが多いため, 術後は降圧療法を含めて厳重なる経過観察が不可欠である. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
Composite graft, Annulo-Aortic Ectasia, 解離性大動脈瘤, Marfan症候群, 遠隔成績 |
