アブストラクト（36巻12号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | ファロー四徴症を合併した総肺静脈還流異常症の一期的根治手術の1成功例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 柴中光一, 安井久喬, 米永國宏, 中野英一, 角秀秋, 大嶋昭雄* |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 福岡市立こども病院心臓外科, *福岡市立こども病院循環器内科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 36 |
| Number ： | 12 |
| Page ： | 2630-2635 |
| Year/Month ： | 1988 / 12 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | ファロー四徴症（以下TOF）と総肺静脈還流異常症（以下TAPVD）の合併は極めて少なく, その手術成績も, 現在までの報告によると極めて不良である. 今回, われわれは, TOFとTAPVDを合併した99生日の男児に一期的根治術に成功した症例の報告をする. 当初, われわれは, この症例を, TOF兼ASDと診断し, その後, 心血管造影所見にてTAPVDの合併に気付いた, 心不全が増強したため, 直ちに根治手術に踏み切った. 手術は, 順に, 右室流出路狭窄解除, 心室中隔欠損孔パッチ閉鎖, 心房中隔欠損孔直接閉鎖, 左房－共通肺静脈幹吻合を行い, 右室切開創は20×25mmのwoven Dacron patchを用いて閉鎖した. なお, 左房と共通肺静脈の吻合に際して, 吻合口狭窄を防ぐため, 6-0ネスピレン糸27針の結節縫合を行った. 術後34日目に, 患者は元気に退院した. 本疾患のポイントは, 術前の正確な診断と外科治療方針である. 病態が複雑なため, 本疾患の診断は容易でない. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | ファロー四徴症（TOF）, 総肺静脈還流異常症（TAPVD）, 乳児早期開心術, 一期的根治手術 |
