アブストラクト(36巻12号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 総肺静脈還流異常症を合併した両大血管右室起始症の1根治術例
Subtitle : 症例
Authors : 小柳俊哉, 今井康晴, 黒澤博身, 中江世明, 副島健市, 澤渡和男
Authors(kana) :
Organization : 東京女子医科大学心研循環器小児外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 36
Number : 12
Page : 2636-2640
Year/Month : 1988 / 12
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 極めてまれな組み合わせである両大血管右室起始症(DORV)と総肺静脈還流異常症(TAPVC)とを合併した3歳男児に対して根治術に成功した. 更にこの症例ではTAPVCに卵円孔の2次的閉鎖が加わったため, 左心系が極度の低血流状態となり, 左心房, 左心室の低形成をより進行させた. 心内修復に当たって肺静脈血を左心房に還流させるように心房中隔を形成し, また直径10mmの心室中隔欠損(VSD)を約2倍の大きさに拡大した後, VSDから大動脈へ至る血流路をpatchにて再建した. この際, 術後左室から大動脈への血流が正常域まで増加することを考慮し, VSDの拡大を十分に行った結果, 左室流出路狭窄の発生を防止し得た. 両大血管右室起始症(DORV)に総肺静脈還流異常症(TAPVC)を合併した症例に対して, 根治術を施行し良好な結果を得たので報告する. 症例 患者:3歳, 男児 現病歴:生後2カ月時に心雑音を指摘され, 6カ月時にDORV, TAPVCの診断を受けた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 両大血管右室起始症, 総肺静脈還流異常症, VSD拡大
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