アブストラクト(37巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 大動脈縮窄・離断複合の外科治療-特に複雑心奇形合併例と肺動脈絞扼術の有効性について-
Subtitle : 原著
Authors : 瀬瀬顯, 神田好雄, 上野安孝, 窪山泉, 岸崎邦昭, 栗栖和宏, 東條武彦*, 城尾邦隆*
Authors(kana) :
Organization : 九州厚生年金病院心臓血管外科, *九州厚生年金病院小児循環器科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 37
Number : 1
Page : 49-55
Year/Month : 1989 / 1
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 1984年12月より1987年4月までの2年5カ月間に10例の大動脈縮窄複合(COA)と6例の大動脈弓離断症(IAA)を経験した. 合併心奇形はCOA群でASD1例, VSD5例, 完全型心内膜床欠損2例, Taussig-Bing1例, 大血管転位1例であり, IAA群ではVSD3例, 大血管転位3例であった. 二期的根治術を行い原則的に肺動脈絞扼術を併用する方法で対処し, 初回手術では全例救命できたが, 2例の遠隔死があった. COAに対しては全例subclavian flap法を, B型IAA1例とA型の1例には人工血管を用い, A型の4例にはBlalock-Park法による大動脈弓再建を行った. 現在までにVSD合併例7例, Taussig-Bing1例, 大血管転移1例に二期手術を行い, VSDの1例を失った. またVSDの1例では自然縮小をみたため, 絞扼解除術のみ行った. COA, Taussig-BingではDamus-Kaye-Stansel手術を, IAA, 大血管転位では, Jatene手術を行い救命した. COA, IAAを合併した大血管転移症では右室流出路狭窄を伴うことが多く, 根治術としては解剖学的根治術に右室流出路拡大を加えた術式が良いと考える.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 大動脈縮窄複合, 大動脈弓離断, 大血管転位, 肺動脈絞扼術, Blalock-Park法
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