アブストラクト(37巻1号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 強直性脊椎炎に伴う大動脈弁及び僧帽弁閉鎖不全症の1治験例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 榎本栄, 長岡秀郎, 印南隆一, 金田英巳, 菅野範英 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 土浦協同病院心臓血管外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 37 |
Number : | 1 |
Page : | 154-158 |
Year/Month : | 1989 / 1 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 症例は48歳の男性で約4カ月前より動悸, 息切れを生じ, その後心雑音を指摘され, 入院後大動脈弁閉鎖不全症と診断された. 本患者にはリウマチ性疾患の既往歴はなかったが, 35歳時より頸部硬直感と腰痛が続いており, この症状と頸椎・仙腸関節の特徴的X線像, 更にHLA B-27の陽性所見等より強直性脊椎炎に合併した大動脈弁閉鎖不全症の診断で大動脈弁置換術を施行し, 良好な結果をえた. 強直性脊椎炎は本邦ではまれな疾患で大動脈弁閉鎖不全症の合併は更に少ないが, これに加えて本症例では軽度の僧帽弁閉鎖不全症も合併している点で極めてまれな症例であり, 本症の診断, 病態, 外科治療, 予後等について文献的な考察を加えて報告する. 強直性脊椎炎に合併した大動脈弁閉鎖不全症(以下AR)は欧米では比較的多く報告されているが本邦における報告は少なく, 実際に弁置換が行われた症例の報告はわれわれの検索した限り本邦では見られなかった. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 強直性脊椎炎, 大動脈弁閉鎖不全症, 僧帽弁閉鎖不全症, 大動脈弁置換術 |