アブストラクト(37巻1号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 異型鎖骨下動脈を伴う乳児大動脈縮窄複合の1治験例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 石原和明, 中江世明*, 副島健市, 松尾浩三, 黒沢博身, 今井康晴 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 東京女子医科大学日本心臓血圧研究所循環器小児外科, *北里大学医学部胸部外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 37 |
Number : | 1 |
Page : | 191-194 |
Year/Month : | 1989 / 1 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 乳児期早期の大動脈縮窄兼心室中隔欠損症に対する外科治療成績はいまだ不良である. 今回われわれは生後46日, 体重2,250グラム, 異型右鎖骨下動脈を合併した症例に初回手術として異型右鎖骨下動脈を用いた逆Subclavian flap法で大動脈弓の再建, 血管輪の解除及び肺動脈絞扼術を行った. しかし人工呼吸器からの離脱が困難であったため二期的に心室中隔欠損閉鎖術を行い救命せしめた. 3カ月未満の大動脈縮窄兼心室中隔欠損症に対する一期的根治術は手術侵襲が大きいため, 初回手術では大動脈遮断時間が短くて済むSubclavian flap法により大動脈弓の再建を行い左房圧と肺動脈圧を測定しながら至適な肺動脈絞扼術を行うにとどめる. その後状態が安定したところで心室中隔欠損閉鎖術を行うのが安全で有効な手術法である. 乳児期早期, 特に3カ月未満の大動脈縮窄症(以下Co/A)に心室中隔欠損(以下VSD)を合併した症例に対する外科治療は一期的根治術か二期的根治術かいまだに結論がないのが現状である. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 大動脈縮窄, 心室中隔欠損症, 異型右鎖骨下動脈 |