| Title ： |
拡大した上行大動脈により右肺動脈・気管支圧迫症状を呈したファロー四徴の1治験例－上行大動脈吊り上げ術の経験－ |
| Subtitle ： |
症例 |
| Authors ： |
藤原慶一, 内藤泰顕, 高垣有作, 東上震一, 瀧本幹之, 上村茂* |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
和歌山県立医科大学胸部外科, *和歌山県立医科大学小児科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
37 |
| Number ： |
2 |
| Page ： |
374-378 |
| Year/Month ： |
1989 / 2 |
| Article ： |
報告 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
先天性心疾患の中でも, 新生児・乳児期早期に気管・気管支圧迫症状を起こす原因として血管輪などの走行異常・肺動脈や左房の拡大は有名であるが, 上行大動脈が原因となることはあまり知られていない. 症例は, 生後63日男児で, 生直後よりチアノーゼを指摘され入院した. 入院後呼吸状態の悪化・胸部レントゲンで右肺気腫像が進行した. 心断層エコー図及び心血管造影では右大動脈弓, 先天性肺動脈弁欠損を伴ったファロー四徴で瘤状に拡大した上行大動脈により右気管支及び肺動脈が圧迫されていた. 生後63日目, 呼吸性アシドーシスが進行したため, 緊急に上行大動脈の第2肋骨への吊り上げ術を行い良好な結果を得た. このような症例の報告は自験例の他に1例を見るにすぎず, 本邦第1例目と思われるので, 本例に対する経験を中心に, 診断・手術手技について文献的考察を加えて報告した. 先天性心疾患の中で, 気管・気管支の圧迫症状を来す原因として血管輪・pulmonary slingなどの血管奇形1)2)や拡大した肺動脈や左心房など3)がよく知られている. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
ファロー四徴, 右大動脈弓, 先天性肺動脈弁欠損, 上行大動脈の瘤状拡大, 大動脈吊り上げ術 |
