アブストラクト(37巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 胸管造影下X線CTが有用であった肺癌術後乳糜胸の1例
Subtitle : 症例
Authors : 藤沢武彦, 岩井直路, 柏谷敦子, 斎藤幸雄, 門山周文, 山口豊
Authors(kana) :
Organization : 千葉大学医学部肺癌研究施設外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 37
Number : 2
Page : 379-382
Year/Month : 1989 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 肺癌術後乳糜胸の1例において胸管造影下に行ったX線CTにより胸管の走行及び本幹の損傷部位を確認し胸管結紮術を施行し良好な結果を得た. 胸管造影下に行うX線CT検査は胸部手術後乳糜胸の手術適応決定に有用であり, 胸管本幹損傷例では早期に胸管結紮術を中心とした手術療法を施行すべきであると考える. 原発性肺癌外科療法においては原発巣切除を含む肺切除に加え縦隔リンパ節の完全郭清が標準術式として行われるが, 稀に術後合併症としての乳糜胸の発生がみられる1)2). しかしその治療方針についてはいまだ検討すべき点が多い. 特に保存的療法を継続すべきか, または外科療法を選択すべきか明確な判定基準は示されていない. 今回われわれは肺癌術後乳糜胸の1例に対して胸管造影下にX線CTを行い, 胸管の走行と損傷部位を確認し胸管結紮術を施行し好結果を得た. その症例を報告し併せて乳糜胸に対する外科療法の適応決定における胸管造影下に行うX線CTの有用性についても報告する.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 肺癌, 外科, 乳糜胸, 胸管造影, X線CT
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