アブストラクト(37巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 連合弁膜症に対する僧帽弁後尖弁下組織温存術式の検討
Subtitle : 原著
Authors : 中島淳, 進藤剛毅, 松永仁, 岡部英男, 川内基裕, 関口昭彦, 田中公啓, 田中修, 古瀬彰, 浅野献一*
Authors(kana) :
Organization : 東京大学医学部胸部外科, *JR東京総合病院
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 37
Number : 3
Page : 463-469
Year/Month : 1989 / 3
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 連合弁膜症に対し, 大動脈弁置換術及び僧帽弁置換術を行った70症例について, 僧帽弁後尖弁下組織温存術式の効果を非温存術式と比較検討した. 温存群(AVR+modified MVR)37名, 非温存群(AVR+conventional MVR)33名であった. 手術成績について, 病院死は温存群1例(2.7%), 非温存群4例(12.1%)であり, 温存群が病院死亡率が低い傾向にあった. 死因は, 4例が低心拍出量症候群(LOS)に起因するものであり, 非温存群中の1例のみ原因不明の突然死を来した. IABP装着は温存群2例, 非温存群4例であり, 温存群において少ない傾向にあった. 術直後血行動態においては, 心係数, 左室1回仕事量において温存群が優れた傾向にあった. 退院前心エコー検査では, %FS, PEP/ETにおいて温存群が優れていた. 以上より, 術直後の血行動態の良好な温存群がLOS発生が少なく, 手術成績が良好であると共に, 術後退院時においても良好な左心機能を有することが示された.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 連合弁膜症, 両弁置換術, 後尖弁下組織温存術式, 術直後血行動態, 術後心機能
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