アブストラクト(37巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 人工弁機能不全を来したDerlin-discのBjork-Shiley弁の再手術の2例
Subtitle : 症例
Authors : 三隅寛恭, 橋本明政, 小柳仁, 石原和明*, 松尾浩三*, 中江世明*
Authors(kana) :
Organization : 東京女子医科大学付属日本心臓血圧研究所循環器外科, *東京女子医科大学付属日本心臓血圧研究所循環器小児外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 37
Number : 3
Page : 522-528
Year/Month : 1989 / 3
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 現在Bjork-Shiley弁は, 材質・形態共に改善され, 信頼性の高い弁として使用されている傾斜型disc弁である. 今回著者らは, 人工弁置換術後, それぞれ10年及び11年を経過したBjork-Shiley弁を, 弁機能不全のために再弁置換し, その変形を観察することができた. discはひ薄化し, strut型の溝がdiscに刻み込まれており, 弁機能不全を起こしていたことが, 形態上からも推測された. 人工弁機能不全を早期に診断することは非常に困難で, 最近はドップラー心エコーによる診断技術が進歩してきているが, 本症例では, 造影所見によってのみしか診断できなかった. 10年以上を経過したDerlin-disc Bjork-Shiley弁では, ドップラー心エコーをはじめ心音あるいは臨床症状で弁機能不全が疑われた場合には, 積極的に心臓カテーテル検査及び心血管造影を行い, 異常が認められた場合には, 再弁置換術を行うことが必要である.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : Derlin-disc Bjork-Shiley弁, 人工弁機能不全, 再弁置換術
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