アブストラクト(37巻3号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 先天性気管狭窄を伴ったファロー四徴症に対する同時根治手術 |
---|---|
Subtitle : | 症例 |
Authors : | 大嶋義博, 山口眞弘, 西川育志, 大橋秀隆, 細川裕平, 坪田紀明* |
Authors(kana) : | |
Organization : | 兵庫県立こども病院心臓血管胸部外科, *兵庫県立成人病センター胸部外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 37 |
Number : | 3 |
Page : | 535-539 |
Year/Month : | 1989 / 3 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 先天性気管狭窄(輪状軟骨)を伴ったファロー四徴症の5歳, 男児においてチアノーゼと繰り返す呼吸困難に対し, 心内修復術と同時に気管狭窄部切除, 端々吻合を体外循環下に行った. 術中は感染予防に細心の注意を払い, 術後は気管吻合部の安静のため, 頸部を前屈位で固定し, 筋弛緩剤を用いた人工呼吸管理を行った. 気管吻合部の治癒は良好で, 喘鳴は完全に消失し, 順調に経過している.気管狭窄と重症心疾患の体外循環下の同時根治術に成功した例は, 過去に報告がなく, 本例は, その第1例目と思われ報告した. 高度な気管狭窄を伴った重症心疾患に対しては, 心疾患の外科治療と同時に, 気道に対し何らかの処置を行うことが必要である. しかし汚染手術である気管手術と同時に心内修復術を行うことは感染誘発の可能性が高く, また分割して行うにしてもそれぞれの術後管理の長期化に伴う合併症併発の危険性が高く, 治療は困難とされている. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 先天性気管狭窄, ファロー四徴症, 体外循環, 同時根治手術 |