アブストラクト（37巻3号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 人工心肺使用下における弁膜症と肺癌の1期的手術 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 中尾守次, 小川恭一, 鶴田宏明, 山本信一郎, 麻田達郎, 坪田紀明* |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 兵庫県立姫路循環器病センター心臓血管外科, *兵庫県立成人病センター胸部外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 37 |
| Number ： | 3 |
| Page ： | 551-554 |
| Year/Month ： | 1989 / 3 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 「巨大左房を有する重症連合弁膜症に肺癌を合併した1症例に対し, 人工心肺下に胸骨正中切開による心肺同時手術を施行し良好な結果を得た. 症例は, 62歳, 男性. NYHA III度. 心胸郭比76%と拡大し, CT上900mlを越える巨大左房を認めた. 左上肺野には, 異常陰影を認めた. 心臓カテーテル検査では, 右房, 肺動脈楔入圧の上昇, 造影でMR2度, TR3～4度, MS所見を示した. 僧帽弁置換術及び三尖弁輪縫縮術を施行後, 引き続き部分体外循環下に左房腔を縮小させ左上葉切除術を行った. 巨大左房を有する重症弁膜症に合併した肺癌手術に対し, 人工心肺装置の使用により, 安定した血行動態と良好な視野のもとで同時手術が可能であり, かかる症例に対して推奨できる術式と考えられたので報告した. 術後12カ月の現在, 転移所見もなく社会生活を営んでいる. なお本症例は, 本邦では人工心肺使用下に行った弁置換, 肺癌同時手術の第一例目と考える. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 心肺同時手術, 巨大左房, 弁膜症と肺癌 |
