アブストラクト（37巻3号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 二期的胸骨閉鎖を要した総動脈幹症II型の乳児期根治手術の1例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 竹内幸康, 松田暉, 門場啓司, 澤芳樹, 川島康生, 小川實* |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 大阪大学医学部第1外科, *大阪大学医学部小児科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 37 |
| Number ： | 3 |
| Page ： | 574-578 |
| Year/Month ： | 1989 / 3 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 症例は生後84日, 体重3.2kgの総動脈幹症II型の女児で, 呼吸不全が強いため, 準緊急的にRastelli手術を行った. 手術はStewart, Smithらの方法に準じ肺動脈を切離せず, 総動脈幹内で, 肺動脈の開口部をパッチにて閉鎖後, 径12mmのHancock弁付きconduitを右室と左肺動脈の間に縫着した. 一次的胸骨閉鎖ができず, レジン板を胸骨正中創に固定し, 皮膚はadvancement flapを形成し, 閉鎖した. 術後11日目にレジン板を除去し完全閉胸し得た. 術後呼吸不全, 右心不全状態が続き長期の入院を要したが, 術後14カ月で退院した. Rastelli手術術式及び二期的胸骨閉鎖法について考察を加えた.総動脈幹症は, 早期より肺動脈閉塞病変が進行するため, 乳児期での外科治療, 特に根治手術（Rastelli手術）の必要性が強調されている1). 欧米においては本症に対する乳児期根治手術成功例は数多くみられるが, 本邦ではいまだ少ない2)～6). |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 総動脈幹症, Rastelli手術, 二期的胸骨閉鎖 |
