| Title ： |
Human T Cell Leukemia Virus-Iの関与が示唆されたGraft-versus-Host Disease症例 |
| Subtitle ： |
症例 |
| Authors ： |
場集田寿, 有川和宏, 森下靖雄, 平明, 園田俊郎*, 清水誠一郎** |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
鹿児島大学医学部第2外科, *鹿児島大学医学部ウイルス学, **鹿児島大学医学部第2病理 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
37 |
| Number ： |
3 |
| Page ： |
579-583 |
| Year/Month ： |
1989 / 3 |
| Article ： |
報告 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
感染性心内膜炎に起因した大動脈弁・僧帽弁閉鎖不全により重症心不全を来した24歳女性に二弁置換術を施行した. 術後10日目より発熱, 下痢と共に全身に拡がる紅斑・水疱形成・落屑後, 強い色素沈着を残す特異な皮膚病変がみられた. 肝機能障害も漸次進行し高ビリルビン血症がみられ, 最終的には脳出血で術後32日目に失った. 経過中骨髄抑制を思わす汎血球減少症はみられなかった. 皮膚生検でgraft-versus-host-disease（GVHD）に特徴的な所見が得られたため, GVHDの可能性を考え検査を進めた. 本人及び家族のHLA typingから, 患者が生来有していない2つのalien antigenが検出されキメラ状態にあることが判明し, GVHDと診断した. 特記すべきことは, 本人及び家族全員がAdult T cell Leukemia等を発症するHuman T Cell Leukemia Virus-I（HTLV-I）の保有者であったことである. 総合的な検査の結果から, GVHDの原因として従来論じられている輸血は本症例では否定的でHTLV-Iの関与が強く示唆された. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
GVHD, HTLV-I, 開心術, 術後紅皮症, HLA typing |
