| Title ： |
食道癌術後吻合部逆流の検討－食道動態シンチグラフィーによる評価－ |
| Subtitle ： |
原著 |
| Authors ： |
西村治, 横井秀樹, 前部屋進自, 清水達也, 中山均, 広岡紀之, 木下貴裕, 野口保蔵, 内藤泰顕, 鳥住和民* |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
和歌山県立医科大学胸部外科, *和歌山県立医科大学放射線科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
37 |
| Number ： |
4 |
| Page ： |
710-716 |
| Year/Month ： |
1989 / 4 |
| Article ： |
原著 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
食道動態シンチの手法を用いて, 教室で行っている食道胃後壁重積吻合法にて再建した食道癌13例, 胃噴門癌2例の計15例の術後症例を対象に食道胃吻合部における逆流を検討し, 次の結果を得た. 1.頸部吻合の8例では全例, 内視鏡及び空腹時,食後食道動態シンチで逆流は認められず, 平均, 39.8cmH2Oの吻合部昇圧帯を認めた. 2.胸腔内吻合の7例中5例は空腹時シンチでは逆流が認められず, 内2例は内視鏡と食後シンチで, また1例は食後シンチでのみ逆流が確認された. これら5例の吻合部圧較差の平均は17.0cmH2Oで頸部吻合例の昇圧帯の平均値に比べて有意に低い値であった. 3.胸腔内吻合の他の2例では, 逆流は空腹時シンチで既に観察され, 平均吻合部圧較差は6.5cmH2Oと低く, いずれも食道胃後壁重積吻合での重要点である胃円蓋部形成とHis角形成の不全が逆流の原因と思われた. 4.吻合部逆流現象の評価の点では食道シンチは空腹時及び食後に実施し得る極めて生理的且つ, 鋭敏な検査法であり, 関心領域（ROI）の設定を変えることにより逆流の程度を定量評価することができる. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
食道癌, 術後逆流性食道炎, His角, 食道胃後壁重積吻合法, 食道動態シンチ |
