アブストラクト（37巻4号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 異常筋束起源による心室性頻拍に対する手術治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 向歩, 岩喬, 三崎拓郎, 向井恵一, 松永康弘, 石田一樹 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 金沢大学医学部第1外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 37 |
| Number ： | 4 |
| Page ： | 738-741 |
| Year/Month ： | 1989 / 4 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 内科的治療が困難な心室性頻拍に対し, 外科的根治療法が行われるようになった. 虚血性と非虚血性頻拍では, その起源, 病態, 手術方法も異なるが, 今回, 右室流出路に存在する異常筋束に起源する非虚血性頻拍を手術で根治し得たので報告する. 症例は57歳男性, 失神発作を伴う薬剤抵抗性の心室性頻拍症にて当科に紹介された. 術前の生理学的検査では右室流出路起源の非虚血性心室性頻拍と診断された. 術中, 右室流出路に異常筋束を認め, 術中マッピングにて, これが頻拍の起源と同定された. 異常筋束を含めて心筋を切除し凍結を加えた. 術後経過は良好で術後1年6カ月の現在抗不整脈剤の投与なしでPVC, VTを全く認めていない. WPW症候群で開始された不整脈の外科的根治療法1)～3)は, 心室性頻拍に適応されるようになった. 虚血性と非虚血性頻拍では, その起源, 病態, 手術方法も異なるが, 今回, 右室流出路に存在する異常筋束に起源する非虚血性頻拍に対し, 異常筋束を含めた心筋切除と凍結併用法を行い治癒せしめた. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 心室性頻拍症, 異常筋束, 右室流出路起源, 非虚血性心室性頻拍, 心筋炎 |
