アブストラクト(37巻6号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 気管・気管支への腫瘍浸潤・転移巣に対する内視鏡的Nd-YAGレーザー治療及びその合併療法に関する臨床的検討
Subtitle : 原著
Authors : 沖津宏, 於保健吉, 内藤淳, 田近栄四郎, 坪井正博, 雨宮隆太, 早田義博
Authors(kana) :
Organization : 東京医科大学外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 37
Number : 6
Page : 1187-1193
Year/Month : 1989 / 6
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 気管・気管支への腫瘍浸潤・転移を呈した44例に対して内視鏡的Nd-YAGレーザー治療及び各種合併療法を施行した. 内視鏡的Nd-YAGレーザー治療の気道局所における治療効果は救命救急的手段として本法を施行した33例に31例(93.9%)と最も高い有効率が得られた. これらの多くは食道癌・肺癌症例で上縦隔リンパ節転移・再発よりの気管浸潤であった. 合併療法は38例に対して外科療法(切除3例, 気管内tube固定術4例), 放射線治療(Linac外照射24例, 60Coによる気管腔内照射4例), 化学療法を単独あるいは併用して行った. 内視鏡的レーザー治療による気道確保後の内腔保持に関して気管内tube固定術は有用であった. また気道壁外あるいは腔内の残存腫瘍に対する気道腔内照射は, Linac外照射不能例において有効であった. これらの予後は1年生存率42%, 2年生存率22%であったが, 有効な治療法がない現状を考えると, 換気障害を改善し各種合併療法を施行し得たことが生存期間の延長に寄与したものと考えられた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 気管・気管支への腫瘍浸潤・転移, 内視鏡的Nd-YAGレーザー治療, 気管内tube固定術, 60Co気管腔内照射
このページの一番上へ