アブストラクト（37巻6号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 右室駆出率25%の成人Fallot四徴症に対し, 静動脈バイパス補助により根治術に成功した1例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 江石清行, 西田博, 中野清治, 今村栄三郎, 遠藤真弘, 小柳仁 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 東京女子医科大学日本心臓血圧研究所循環器外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 37 |
| Number ： | 6 |
| Page ： | 1223-1227 |
| Year/Month ： | 1989 / 6 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 症例は34歳の男性で, Fallot四徴症の診断で10歳時に左Blalock-Taussigシャント術をうけていた. 今回, 心不全にて入院となり, 右室駆出率25%など, 著しい右室機能の低下を示した. 心室中隔欠損孔閉鎖及び右室流出路パッチ拡大術を施行したが, 右心不全のため9時間の静動脈バイパスを必要とした. 本症例の右室機能障害は, Fallot四徴症の低酸素症及び圧負荷と合併した高血圧症による圧負荷増大の結果と考えられる. 一般に成人Fallot四徴症においては, 肺動脈及び左室の発達が比較的良好であるため, 手術成績も良好と考えられている. しかし, シャント後の病悩期間がより長期にわたる症例が出てくるにつれ, Fallot四徴症の末期症状としての重篤な右室機能障害が出現し, 術直後に致命的障害を起こす可能性が考えられる. 成人Fallot四徴症（以下TOF）においては, 肺動脈及び左室の発達が比較的良好であるため, 術後の心不全は直接手術侵襲の加わる右心不全が主体となるが, その手術成績は一般に良好である1)4). |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | Fallot四徴症, 成人Fallot四徴症, 根治術, Fallot四徴症の右室機能, 補助循環 |
