アブストラクト（37巻6号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 異時性3重複癌(子宮, 肺, 甲状腺)の1切除例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 有村利光, 丹羽清志, 三谷惟章, 萩原一行*, 川井田孝**, 島津久明 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 鹿児島大学医学部第1外科, *済生会川内病院外科, **国立指宿病院外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 37 |
| Number ： | 6 |
| Page ： | 1233-1237 |
| Year/Month ： | 1989 / 6 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | われわれは異時性の3重複癌で3癌とも切除し得た62歳, 女性例を経験した. 昭和53年10月, 子宮頸癌（第1癌, 57歳, 扁平上皮癌）にて広範子宮全摘術施行. 昭和57年10月, 肺癌（第2癌, 62歳, 右下葉腺癌）のため右中下葉切除術を施行. 昭和59年6月, ろ胞腺腫の診断の下に甲状腺左葉切除術施行. 昭和61年3月（65歳）, 甲状腺右葉切除術施行. 術後の病理組織検査の結果, ろ胞腺腫に合併した微小癌（乳頭癌, 多発）が発見された. 第3癌切除後1年11カ月の現在, 肺・肝転移を認めるが生存中である. 本邦で報告されている肺癌を含む多臓器（3）重複癌の切除症例は21例である. 組み合わせで多い臓器は胃, 結腸, 子宮, 甲状腺, 直腸・肛門, 食道, 肝臓などである. 5年以上生存例は, 同時性例, 異時性例ともそれぞれ1例ずつある. 3重複癌と言えども積極的な治療で長期生存が期待される. 各種の診断・治療法の進歩により, 近年, 多臓器重複癌の報告例が増加しているが, 3重複癌が3癌とも切除された症例は比較的少数である. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 3重複癌, 肺癌, 子宮癌, 甲状腺癌, 肺癌との重複癌 |
