アブストラクト(37巻6号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 肺内神経鞘腫の1例 |
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Subtitle : | 症例 |
Authors : | 内山貴堯, 南寛行, 山下三千年, 吾妻康次, 高橋孝郎, 中村昭博 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 大分県立病院胸部血管外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 37 |
Number : | 6 |
Page : | 1238-1241 |
Year/Month : | 1989 / 6 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 症例は61歳の男性で, 住民検診にて胸部X線上右上肺野, 縦隔側に5×6cmの境界鮮明な腫瘤陰影を指摘された. 胸部CTでは辺縁整で縦隔との間にAIR像がみられ肺内良性腫瘍の診断の下に手術を施行した. 術中の迅速組織診断では悪性が考えられたので右上葉切除を行った. 永久標本による病理組織所見では, Antoni A and B typeが混在する良性の神経鞘腫と診断された. 術後の経過は良好で再発はみられない. 肺内神経鞘腫はまれで本邦では13例の報告をみるのみであり, 文献的考察を加えて報告した. 肺内良性腫瘍は全肺腫瘍の10%前後といわれている. 良性腫瘍としては肺過誤腫, 硬化性血管腫が大多数を占あている. 神経原性腫瘍は胸壁, 後縦隔に発生するものが多く, 肺内の神経鞘腫は極めてまれである. われわれは住民検診にて胸部異常陰影として発見された右上葉発生の神経鞘腫を経験したので文献的考察を加えて報告する. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 肺良性腫瘍, 神経鞘腫, 肺内神経鞘腫 |