アブストラクト(37巻6号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 重複僧帽弁口を合併した不完全型心内膜床欠損症の1手術例
Subtitle : 症例
Authors : 田中攻, 福嶋賢治, 丸山寛, 青柳成明, 小須賀健一, 大石喜六
Authors(kana) :
Organization : 久留米大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 37
Number : 6
Page : 1251-1256
Year/Month : 1989 / 6
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 17歳女性で, 不完全底心内膜床欠損症に合併した重複僧帽弁口症の症例に対して手術を施行し, 術後に軽度のMRを残したものの良好に経過した. 重複僧帽弁口症はまれな先天性疾患であり, 本邦では25例の報告がある. 自験例では, 術前の超音波断層検査にてbridging tissueにより二分された僧帽弁口を認め, 重複僧帽弁口症を疑った. 本症例の術前診断は現在まで2例の報告があり, いずれも超音波断層検査により診断されている. 重複僧帽弁口症の術前診断や形態の把握には超音波断層検査が有用であり, 今後とも術前診断例が増加するものと思われる. 重複僧帽弁口症(Double Orifice Mitral Valve, DOMV)は非常にまれな疾患であり, 1876年にGreenfield1)が最初に報告して以来, 1982年の早川ら2)によれば68例の報告がある. 本邦では現在まで文献上25例の報告をみるが, そのうち術前診断例は2例のみでありいずれも超音波断層法で診断されている.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 重複僧帽弁口症, 不完全型心内膜床欠損症, 超音波断層法, bridging tissue
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