アブストラクト（37巻7号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 無輸血開心術の可否を決定する因子の臨床的検討－数量化理論法を用いた適応条件の追求－ |
|---|---|
| Subtitle ： | 原著 |
| Authors ： | 山口明満, 北村信夫, 足立孝, 三木太一, 福島靖典, 大滝正巳, 美濃地忠彦, 田村栄稔 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 国立大阪病院心臓血管外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 37 |
| Number ： | 7 |
| Page ： | 1347-1352 |
| Year/Month ： | 1989 / 7 |
| Article ： | 原著 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 体外循環は現在では手技的にも確立され, 比較的安全に行い得る開心術の補助手段であるが, いまだ輸血を余儀なくされる場合が多い. そこでわれわれは輸血に伴う合併症を予防するべくでき得る限り無輸血開心術を目指し, 無血体外循環法を導入している. 今回本法によって行われた開心術124例をretrospectiveに検討し, 無輸血開心術を可能とするための因子につき数量化理論法第II類を用い検討した. その結果無輸血に寄与する因子の順位, 並びにその条件は, 1.体外循環開始時の計算上Ht値, その値30%以上, 2.体外循環離脱後の出血量, その量500ml以下, 3.術前体重, その値50kg以上, 4.術前Ht値, その値40%以上, 5.全体外循環時間, その時間90分以下であった. また術前に知り得る因子を同法にて検定すると, 1.体外循環開始時の計算上Ht値, 2.術前Ht値, 3.術前体重の順であり, いずれも体外循環開始時の計算上Ht値が最も重要な無輸血決定因子であった. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 無血体外循環, 無輸血開心術, 数量化理論法, 計算上Ht値, 無輸血可否決定因子 |
