アブストラクト（37巻7号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 体外循環下に摘出した右房, 下大静脈内腫瘍(子宮筋腫症)の1例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 上田重春, 北條禎久, 大須賀洋, 木村茂 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 愛媛大学医学部第2外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 37 |
| Number ： | 7 |
| Page ： | 1386-1391 |
| Year/Month ： | 1989 / 7 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 右卵巣静脈, 下大静脈を通り右房にまで発育進展した子宮平滑筋腫瘍を体外循環下に摘出した症例を報告する. 症例は72歳, 女性で, 突然呼吸困難, 動悸が出現し, 精査にて下大静脈内及び右房内腫瘍が認められ, 術前診断は血栓を伴った右房粘液腫であった. 右房切開により腫瘍摘出を行った直後, 後腹膜腔出血のため緊急開腹し同様の腫瘍を右卵巣静脈内及び子宮に認めた. 心臓にまで発育進展したintravenous leiomyomatosisは非常にまれで, 本症例は文献上検索し得た限り世界で第17例目であり, その報告症例の中では最高齢である. 下大静脈より心臓に達する本疾患の手術法としては, 体外循環下及び開腹による腫瘍の全摘出が望ましく, 下大静脈内の腫瘍摘出後は後腹膜腔出血に注意すべきである. intravenous leiomyomatosis of the uterusは組織学的に良性の子宮平滑筋腫瘍であるが, 静脈内へ進展し, 時に心臓にまで達する. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 心血管内腫瘍, 子宮筋腫, 静脈内腫瘍, Intravenous leiomyomatosis |
