アブストラクト（37巻7号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 左主幹動脈狭窄に対するパッチ拡大術－大動脈弁狭窄合併例の弁置換同時施行の1例－ |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 諸久永, 林純一, 山崎芳彦, 江口昭治 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 新潟大学医学部第2外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 37 |
| Number ： | 7 |
| Page ： | 1446-1449 |
| Year/Month ： | 1989 / 7 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 大動脈弁狭窄症（AS）を伴った左主幹動脈（LMT）病変に対して, 大動脈弁置換（AVR）及びLMTパッチ拡大術を施行した1例を経験したので報告する. 症例は58歳女性, 安静時にも胸痛発作が頻発し, 冠状動脈造影でLMTに90%の狭窄, 大動脈造影で大動脈弁に高度石灰化が認められた. 手術は大動脈を完全離断し, 左冠動脈入口部から末梢側へ1.5cm縦切開を加え, 狭窄物を切除した. 次に大伏在静脈管を用いてパッチ拡大を図った後, AVRを施行した. 術後の冠動脈造影では狭窄は解除され, 胸痛も消失した. 弁膜症に冠動脈病変を伴う症例が増加傾向にあるが, 従来の弁置換＋冠状動脈バイパス手術に加えて, AVRの必要なLMT病変に対して, 本例のようなパッチ拡大術も良い手術方法と考え, 若干の文献的考察を加えて報告する. 近年, 高齢化に伴い, 弁膜症に対する手術適応の拡大と共に, 冠動脈病変の合併した例も増加している1). |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 弁膜症と冠動脈疾患, 冠状動脈パッチ拡大術, 左主幹部病変 |
