アブストラクト(37巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 開心術症例におけるリンパ球幼若化反応抑制の機序について
Subtitle : 原著
Authors : 井手博文, 垣内史堂*, 井野隆史, 長谷川嗣夫, 古田直樹**, 松本博志**, 古瀬彰**
Authors(kana) :
Organization : 自治医科大学胸部外科, 自治医科大学大宮医療センター心臓血管外科, *東京大学医科学研究所アレルギー学研究部, **東京大学医学部胸部外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 37
Number : 8
Page : 1526-1531
Year/Month : 1989 / 8
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 体外循環使用開心術症例術後早期に認められるリンパ球機能抑制の機序の解析を行う為, 開心術症例10例につき, リンパ球幼若化反応測定と共に, IL2産生能, 及び反応能の測定を術前, 及び術後第7病日(7POD)まで行った. PHAに対するリンパ球幼若化反応は1PODに有意に(p<0.01)低下した. 同時に測定したspontaneous 3H-Thymidine uptake値も術後3PODに有意に低下した. 従って, stimulation index(SI値)は有意な変動を示さなかった. 一方, IL-2産生能は, 術後1PODより低下傾向を示し, 3PODには有意に(p<0.05)低下した. しかし, IL-2反応能は, 術後有意な変動を示さなかった. 従って, 術後IL-2産生能低下が開心術後のリンパ球機能抑制に関与しているものと考えられた. また, 同時に測定した血漿コーチゾル値との関係では, PHAリンパ球機能抑制, 及びIL-2産生能抑制いずれとも一定の関係を認めなかった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 体外循環, 細胞性免疫, リンパ球幼若化反応, インターロイキン2
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